真夜中に目覚める。昨夜、福島帰りの親友と北海道産真いかするめを焼いたりしたので、喉が渇きすぎたからか。最近2階の何もない部屋に座布団を敷いて眠っていて、そこでの寝心地の良さ、目覚めの良さに慣れていたのだけど、親友、たまには1階の猫とも一緒に寝てやれ、ということだったので、もともとそうしていたベッドで眠ったらこんな時間に目覚めた。猫は眠っている。さっそくインスタント味噌汁をすすったら、熱くて下唇の皮が少し剥がれて、前歯でやわらかく挟み砕きながら書く。
昨日久しぶりに歩いて写真を撮り熟睡できるはずだったんだけど、色々思うこともあり初涙しながら寝た。もう泣けないくらい泣いたのに、まだ出るらしい。全国涙腺選手権が今開催されるとしたら、各部門賞総ナメを狙えるくらい、僕は流す涙の種類を常に意識する。今回のは、女性の考えは男性なんかより、はるかに進んでいたことに対する気付きの涙で、もうほとんど感動に近い。
昨夜は部屋で日本酒銀住吉を飲みながらも仕事の電話。きっとこの世界は、正月なんて言っていられない人たちばかりだね。昨年12月はまったく仕事をやっていないので、僕もカメラマンで生きる自分をそろそろ呼び戻す。今年は流した涙のごとくたくさんの種類の撮影が待っている予感。そう、物事は焼いてみないとわからない。
見れた花やそのつぼみ。電気コンロで焼く真いかするめ。猫はまだ眠っている。下唇の皮も落ち着いてきた。すべてを新しくしたいということではない。いつもとは違う流れの中へ、すでに触れていて、僕らはそこにいることがわかる。
#3405-17-01 / Maika / Plum Blossom