1月も半分、仕事の請求書に28年と書いたところで、ちっとも新しい年と感じないのは、2月3日から62日間の旅に出るからである。つまり今感じている気分は、年末後に迎えた年末という具合らしい。
年明けからバタバタと旅の準備や、仕事、家の片付け、スペイン語の勉強等をこなし過ぎて、クールダウンしなくてはと、キーボードをゆっくりたたく。書くことも決めないのはいつものこと。書いてるうちに、今の僕がだんだんわかってくる。
そういえば新年を迎えて、仕事こそしたけれど、友達には会っていないなあ、そう気付いて、まずは大学時代からの親友、踊り絵師の神田さおりに会いに行く。活動10周年のイベントの時に写真を撮りにいって、3年半ぶりの再会だったかな。こんなに会わなかったのは初めてかもしれないね。
彼女は今月末にも香港で絵を描いたり、お客様への絵を制作していて忙しい感じだったが、おいらは来月から2ヶ月いねえんだ、ということで、春まで待てないと言ってくれたので(言わせた感じも残るが)久しぶりに家に行く。5ヶ月の男の子の赤ん坊がいて、僕が着いた時は寝かしつけた頃合いだった。ふたりの子かあ。なんだか寝顔が美し過ぎて、写真を撮れなかった。3年前に久高島でもそんなことがあったよな。
いつもどおり、お互いの変化や会わなかった数年間にあったことを話したり、心地よい時間が過ぎていく。僕はかつて野生の人(猫)としても生きてきて、犬とはあまり相性がよくなかった。以前はたくさん吠えられたウルカイも久しぶりに僕に会って、ああ、お前やっとニンゲンになったんだな、と言われた感じだった。とてもよい再会だった。
昨日は撮影の仕事をした後、近くに事務所のある加藤泉さんや淺井裕介くんの作品集図録で世話になったデザイナーさんに少し会いに行く。加藤さんは今ニューヨークで個展の最中で、遊びに行って帰ってきたばかりのタイミングで会えた。彼にも生まれたばかりの子供がいて、佐藤さん写真見てください、とのこと。今までひとりになりたいと思ってきたような人でも、やはり自分の子供は特別にかわいいらしい。会いたい会いたいうるさいんだから(笑)
今日は起きてすぐキッチンシンクまわりをハイターしたり、昨年仕事の請求書を3つ書いたり(送れる状態にするまで数時間かかる)。これがなくては62日間、旅ができないことになる。みなさんちゃんと今月末に振込みをしてくださるそうで、今回の旅はぎりぎりセーフ、ああ間に合った!、最近ドルが120円代から117円までなって換金チャンスもやってきた。115円くらいまでいったらまとめて旅行費をドルに替えたい。がんばれ円高!
旅の相棒のゆっこも、ようやく尻に火がつきそうな感じにはなってきた。僕は夏休みの宿題はぜったい半ばには終わらせるし、彼女は20日頃にならないと始めない性格。僕はいつも夜遅い仕事帰りの彼女を大崎駅まで週4、5日は迎えにいくのだけれど(運動不足解消)、今日からは旅のザックを背負いながら往復するつもり。重いザックを担ぐことが当たり前の状態に自分を持っていく、旅のはじまりにして、旅の半ばの精神状態からはじめたいのである。写真をいいものにするためには、そういうところから。こういう精神論を語っても閲覧数は減っていく一方なので、このへんにしとく。
出発まであと19日ほど。あとやることは月末の確定申告とフィルムを買いに行くことくらい。ああ大変だったな、これであと半月は友達らとゆっくり過ごせる。
#3209-16-01 / Urukai