高校パンフレット仕事、徹夜データ作成がひとくぎりついたので書く。充実している時、無性に振り返る文章を書きたくなる瞬間が僕にはあるけど、今がそれ。何を書くかは、書いてみないとわからない。駆け抜け中で、やることがいっぱいある時こそ書きたくなる。

さらに書きながら、フィルムのスキャニングもやっている。7年かけて、これまで撮ったいい写真のデータ化の終わりがようやく見えてきた。今のところ使い道はない(笑)ので、しばらくは最近はじめたインスタグラムに写真を吐き捨てるだけかなぁ。捨てるというのは大事なこと。最後にこれは選ばないと決めることと同じだから。僕はスマフォを持ってないので、パソコンから投稿する。セキュリティーコードを得るためにお隣のおばさんの電話番号すら借りている。時代についていこうという意志はあっても、環境をそろえることには興味がないのだと思う。

僕には変な考えがあって、撮った写真たちは、なんでもいいから使い切ってから死にたいという欲求がある。人間を構成する細胞、そのほとんどを人は使わずに死んでいくらしいよ。すべて使い切った上で死にたいという意識は、たまにどこかで持っていたいなぁ。

さっきまで集中していたので、仕事で撮った高校生たちのことを思う。表紙の撮影で撮らせてもらった生徒さんたちの写真を見ながら、あーかわいいなぁー、かわいいかわいい、なんて言いながらデータを作っている今の僕。たぶんアホだと思うんだけど、こういう素直な気持ちを持つことも、何かの細胞を使っていると信じて自分をごまかす。去年の夏から始めたこの仕事、学校のパンフレットをひとつ新しく作るのって大変なんだなぁ。僕は撮った写真をただお願いしますって預けるだけで、かなり気が楽な方。いいものができるといいな。

深夜2時、仕事の続きやるか?、まだ書きたいな。なんかの細胞で自分と会話。この数ヶ月間、本当に僕は特別な季節を過ごした。2月3月はよく中南米に行っていて、真夏から帰って強引に桜と過ごしてきたけど、今年は正しい順序で春を感じたいんだとやってきた。ひょっとしたら篭りきり、自分だけが世紀の大作と思うような作品制作をする可能性もあったが、それよりも僕は、幸せな自分を選んでいるんだと今は特に思える。

いろんな人たちに会い、いつもとはちょっと違う自分で、いろんなことを話す。こんなにも楽しいなんて、あまり思ってこなかった人だから。最近の僕の写真は本当にいいなぁと思う。長く忘れていたことや、取り戻したいと願ってきたこと、ここにありと思ってみるがちょっと違う。性質の違ったふたりの僕が、仲良く共存している状態を保てるようになったのかな。このバランスを取るための、今まで使ってこなかった細胞を使っている気になってみる。それよりも、いろんな種類の感情を繰り返したことが、こんなに写真をよくするとはね。正解はこれだったのか!

仕事に戻ろうかな。よい集中がここにあるなら朝までやった方がいい。花粉症の薬が切れるまで。新しい季節を流れると、誰かが待っているのがわかること。僕はみんなに教えられた通りの僕になっていること。その次の僕はどんなだろうな、考えるだけでもなんだか楽しくなる。いつもはここでビールをプシュッと開けるのだが、今はビールがないらしい。

 

#3461-17-03 /  Alstroemeria

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