うれしいことに、明日の撮影のあとにも撮影が入り、今週は5回も撮影仕事が入ったことになる。ひとつのものを長期間やる仕事はあるだろうが、まったく別の撮影が調整なしに重なることなく週に5つある、これは奇跡に等しい。

最後は以前からお世話になっている、アーティスト加藤泉さんから。今まで霧島アートの森美術館での個展や、ソフビで作った彫刻の個展、最近は東京都現代美術館での新作の撮影をしてきたが、今回は初めてアトリエで制作中のドキュメントの写真をお願いされた。

加藤さんといえば、日本を代表する世界的なアーティストである。それをろくに作品撮りもできなかったようなカメラマン代表でもなんでもない僕に、たびたび声をかけてもらえるだなんて、幸運以外のなにものでもない。

最初にアトリエに行った時は、ムサビの卒業生の活躍を取材する仕事で、その時のポートレートがうまくいったので、その後も声をかけてもらった次第。もちろん加藤さんの作品を世界に紹介するために、正しく写真を撮れる大御所カメラマンさんも世の中にはたくさんいらっしゃるわけだが、加藤さんはその時、明らかに大冒険に出たんだと思う(笑)。ほんとうのアーティストってものは、常に新しい展開を求め続ける人だろう。それは三脚もろくに使わない、どっちに転ぶかまるでわからないカメラマンの起用(笑)。

最初の霧島アートの森での個展撮影は、そういう意味で僕は死にものぐるいだった。ものすごく広い会場だったのだけれど、慣れない三脚うまく使えなかったり、あきらめて急に手持ちに切り替えたり、ひとりで何時間でも、会場の床面を全部、僕の足跡で埋めるくらいに歩き回った。そしていつも加藤さんの印刷物をつくるデザイナーさんのおかげで、とても素晴らしい作品集が仕上がって、あの時はほんとうに、やった!って思ったな。

最近、ペインターの淺井裕介くんの個展で箱根彫刻の森美術館で撮影をしたけれど、それも加藤さんとの出会いが僕をここに導いてくれたようなものである。僕の今の目標は、加藤さんや淺井くんが海外で個展をやるような時は、たとえ航空券自腹でも、撮りに行ってもいいっすか?と言えるようになることであろう(真剣)。

加藤さんの制作現場はまだ見たことがないのだけど、インタビューの記事を読むに、1日にあてる制作時間はごくわずかしかないらしい。凝縮された尊い時間、長時間たくさん撮るのが大好きな僕なんかが見てしまったら、たぶん腰を抜かしかねないと思う。見てはいけないものを見てしまうかもしれず、明日は楽しみで仕方がない。

最大のポイントは、うまく写真を撮ることを忘れる、ということでしかない。明日はそういう気分で撮影にのぞみたいと思う。

 

#3116-09-10 /  Painter’s Atelier 2

Posted in 09

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